公開日 2014年07月08日
文=坂東良晃(タウトク編集人、1967年生まれ。1987年アフリカ大陸を徒歩で横断、2011年北米大陸をマラソンで横断。世界6大陸横断をめざしてバカ道をゆく)
さあさ皆さんジャーニーランの季節到来ですよ。春の日ざしは荷物を軽くし、凍える野宿の夜からぼくたちを解き放ってくれます。冬枯れの森を季節の花々が週替わりで彩色しはじめます。
さあさ皆さんジャーニーランの季節到来ですよ。春の日ざしは荷物を軽くし、凍える野宿の夜からぼくたちを解き放ってくれます。冬枯れの森を季節の花々が週替わりで彩色しはじめます。
側道わきの山肌では、誰かが据えつけた建材用パイプ口に雪溶け水が噴き出しています。「あてどなき旅」という言葉が頭から離れません。バックパックに最少限の荷物を詰めこんで、名も知らぬ街や野まで走っていくのです。
最近は、よほどの山奥に入らない限りコンビニやスーパーがありますから、野宿さえ回避するなら、ほぼ空身で走り旅に出られます。思い立ったらすぐ出発できるよう、バックパックを装備完了状態にしておきたいものです。
ゆく先定めぬフーテンラン用にぼくが準備している用具はこんなとこです。
【照明具】
ハンドランプ(ロードバイクのハンドルバーに取り付けるもの。指にはめて指輪みたいに使うと握力不要で楽ちんなのだ)
ホタル(背後から迫るクルマ警戒用。大会の参加記念品でもらった派手めのLED点滅の)
ヘッドランプ(薄暗いのしか持ってないので、夜釣り用のルーメン最強なのに買い換えたい)
【充電ケーブル】
ガーミン用、スマホ用
【薬品】
鎮痛剤(ロキソニンの大量投下は内科的に危険なので、イヴクイックがほど良い)
絆創膏(おっぱい用が外れたときの予備として)
胃腸薬(ガスター10ことH2ブロッカー。市販薬では横綱クラス)
ワセリン(股間に優しいヴァセリンペトロリュームジェリー100g。持続効果あり)
【その他】
ガーミン910XTJ(説明書どおり本当に20時間持つ。重宝してます)
小さいビニル袋(小銭入れとして、また豪雨時のスマホ防水など用途幅広し)
安全ピン(1個あれば十分。足のマメをザクザク裂くために)
現金(最後は金が物を言う。金さえあれば世の中どうにかなる。金がなければ世の中どうにもならない)
スマホ(特に誰からも連絡ないけどね)
カード類(健康保険証、電子マネーカード、クレジットカード。カードさえあれば世の中どうにかなる)
【ふつう持ってそうなのに、持たないもの】
ハイドレーションパックとか水筒とか(山水か自販機があるってことで)
雨具(濡れたら濡れたであきらめる)
着替え(シャツやソックスの替えは、オシャレさを問わなければ山村の古い雑貨店で売ってるので十分)
地図(適当に走るので)
コンパス(昼間は太陽の方向、夜は星座の動きで代用する)
食べ物(最悪お店がずーっと現れなくても、山には果実や木の実がありんす)
着の身着のままとまではいかないけど、バックパックの総重量は1kg程度に収まります。1kgなら空身とほとんど変わらない。
荷物にも、行き先にも束縛されない。職場や親戚や檀家やPTAや、あらゆる人間関係から解き放たれて、名刺を持たない無名のフーテンとなる。目的もなく地上を徘徊する、おかしな人物になれる。バス停のベンチで仮眠してたら、お巡りさんの職質も受けることもあるけど、日本人です!と堂々と答えればよい。戸籍票と住民票は間違いなくこの国にある。ぼくたちの自由を抑圧する法はない。
□
春うらら。中年徘徊ランナーが眠りから覚める季節は、同時に主要な長距離レースの参加日程を組む時でもある。今年はこんな大会にエントリーした。
□4月、さくら道国際ネイチャーラン/250km・36時間
名古屋城から金沢兼六園までの250キロという距離もさることながら、36時間という制限時間の厳しさ、累積標高差4500m、参加選手のレベルの高さと、いずれをとっても国内最高峰の超長距離ロードレースと言える。平凡ランナーにとっては出場すること自体がほとんど無理なハイクオリティー大会だが、今年は参加枠を120人→140人と20人増やしてくれたおかげか、マグレで出られることになった。ありがたやー。
□5月 川の道フットレース/520km・132時間
東京葛西臨海公園から長野善光寺を経由し、新潟市へと至る遙かなる道。1740mの三国峠越えはひとつのハイライト。ワンステージレースであるが仮眠所が3カ所設けられているランナー想いの優しい大会。幻覚、幻聴、象足、生爪はがれと、フットレースの醍醐味をフルラインナップで満喫できる。
□6月 つるぎのめぐみワイルドウォークハードシップ/115km・2日間
徳島県南部を流れる那賀川河口、海抜ゼロmから西日本第二の高峰・標高1955mの剣山頂上へと向かう。初日はロード、2日目は登山というユニークな趣向。今年初開催。
□6月 土佐乃国横断遠足/242km・60時間
高知県の室戸岬から足摺岬まで土佐湾をぐるっと廻る。中岡慎太郎像をスタートし、桂浜の坂本龍馬像を経由して、ジョン万次郎像にてゴールという維新好きにはたまらないコース設定となっている。これまた今年初開催。
□7月 鳴門海峡・愛媛県佐田岬横断(練習会)/294km
スパルタスロンの模擬試験として行う。スタート時刻、関門設定を本番同様にする。気温急上昇するスパルタスロンの予行演習は、日本ではクソ暑い夏にしか行えない。練習の総仕上げ。ここでヘバるなら本番は赤信号。
□8月 トランスエゾフットレース/1100km・14日間
1日平均78km走るステージレース。真夏の北海道、地平線までつづく1本道をゆるりゆるりと前進する。長期間のステージレースとして、不定期・単発ではなく毎年開催される大会は、国内では稀有な存在。2週間もの間、走ることしか考えなくていいランナーにとっては夢のようなひととき。
□9月 スパルタスロン/247km・36時間
ギリシャ・アテネのパルテノン神殿前からスパルタ・レオニダス像まで、2500年前に戦士が駆けた道をたどる。80キロ関門までのスピード、直射日光に焼かれる高温かつ乾燥した気候、1200メートルの岩山越え、徹夜からレース後半の耐久マッチ・・・と超長距離ランナーが持ち合わせるべき全ての要素を高次元で求められる大会。
これら大会の合間に100kmレースを数本入れ、スピードを養おうって魂胆。
なーんてね、計画立ててるときだけだよね楽しいのは。頭の中で予定を組み立てたり、飛行機や宿の予約サイトを眺めて、あれやこれやと悩んでいる時間はこよなく愉快。これって鉄ヲタで言うところの「時刻表ヲタ」なんかもね。お楽しみは机上で終わり。
いざレースに出て走りだすと後悔の荒海。こんな苦しくてつらい事の積み重ね、自分に向いてるわけないし〜。温風乾燥機をほどこした羽毛布団にくるまりたいとか、源泉かけ流しの湯に首まで浸かりたいとか、現世利益の強慾に捕らわれるばかり。
元々、スピード出して走るのが苦手なうえに、耐久フェーズにも弱い。徹夜ランニング中の走りながらうたた寝は茶飯。明け方まで仮眠処を求めて工事現場のプレハブ小屋や神社の引き戸をガタガタまさぐり、不法侵入を試みる悪だくみに終始。
こんな自分が名だたる長距離レースに参戦して、人並みに完走を目指すというのは、根本的に方向性を間違っているのかも。
100kmを7時間や8時間台で走り、24時間走で200kmを軽くクリアするようなランナーたちは、ぼくにとっては皆スーパースターである。ウルトラマラソンをはじめた頃は、彼ら業界のスターたちと肩を並べてスタートラインに立てることが快感だったけど、レースのたびに絶望的リタイアを繰り返してると、「こりゃぼくの居場所じゃないのかも」と切なさに包まれる。
今年ダメなら競技的なレースからは足を洗おうと毎年のように決意しながらズルズル。チンピラ男に惚れてしまい、殴られ蹴られ金ヅルにされながらも、時折見せる優しさにほだされて、縁を切れない女のサガみたいなもの。もう終わりにしたい、でも愛されたいし、愛してるの私。
自分の能力、走力はわかっている。場にふさわしくないのも理解しているのだが、もう1年だけやらせてください。「完全にやり切った」と納得できるだけの練習と準備をして、ダメなんだからダメなんだもんと100%自覚したいのです。これ以上のことはできません、細胞の残りひと粒まで絞りきったのです、と確信して終わりたいのです。
ってことで、シャニムニ練習している。この道をゆくには、熱血スポ根マンガに登場する魔球・必殺技系に類する奇策はないのである。ふり返れば過去5年、奇策奇行に頼りすぎた。20kgの米を背負って崖を登ったり、インターバル走のつなぎにカルピスソーダ一気飲みを入れたり(胃を鍛えようとしたのです)。スピード強化策は箱根ランナーの模写。宇賀地強の空中滑空ラン、大迫傑の異次元の走り、服部翔太のターミネーター顔。中央大学・塩谷潤一のガムシャラ走にはハマりました。もちろん走力の向上には無関係ですけど。
奇策に頼り失敗すると、また別の奇策があるのではないかと、逃げ道の存在を認めてしまう。だから今シーズンは、よく鍛えられた総務部の経理マンのように、突飛なことをせず、目的を達成するために地道な積み重ねをします。
あまたのアスリートと同じ土俵に立とうとするなら、練習量を増やすしかない。少なくとも1日20km、レースを含めて1カ月700km以上は走る。これでも甘いと言えば甘いけど、まともな社会生活を送るにはほぼ限界数値。
よく走り、たくさん食べる。ボウル一杯の野菜をバリバリ食らう。今まであまり摂取しなかった肉もむしゃむしゃ食らう。イミダペプチド鶏ムネ肉ね! アイスクリームとチョコレートのみの偏食生活を悔い改め、よく走れる身体にプラスとなる食材はガンガン胃に放り込む。
よく走り、よく食べたら、たくさん寝る。時間があればあるだけ眠る。睡眠が深いほど翌日の練習をちゃんとこなせる。天賦の才なき人間が、日々20km、30kmの練習を積み重ねずして、100kmや200kmがこなせるだろうか。無理に決まっておる!
よく走り、よく食べて、よく寝る。半年間これを繰り返して、それでも結果(スパルタスロン完走)を出せなければ、元のBMI30超級なメタボ中年に戻ろう。なにごとも中途半端はつまらない。絞りきって死ぬか、肥え太って死ぬか。中肉中背はイヤだ〜!
最近は、よほどの山奥に入らない限りコンビニやスーパーがありますから、野宿さえ回避するなら、ほぼ空身で走り旅に出られます。思い立ったらすぐ出発できるよう、バックパックを装備完了状態にしておきたいものです。
ゆく先定めぬフーテンラン用にぼくが準備している用具はこんなとこです。
【照明具】
ハンドランプ(ロードバイクのハンドルバーに取り付けるもの。指にはめて指輪みたいに使うと握力不要で楽ちんなのだ)
ホタル(背後から迫るクルマ警戒用。大会の参加記念品でもらった派手めのLED点滅の)
ヘッドランプ(薄暗いのしか持ってないので、夜釣り用のルーメン最強なのに買い換えたい)
【充電ケーブル】
ガーミン用、スマホ用
【薬品】
鎮痛剤(ロキソニンの大量投下は内科的に危険なので、イヴクイックがほど良い)
絆創膏(おっぱい用が外れたときの予備として)
胃腸薬(ガスター10ことH2ブロッカー。市販薬では横綱クラス)
ワセリン(股間に優しいヴァセリンペトロリュームジェリー100g。持続効果あり)
【その他】
ガーミン910XTJ(説明書どおり本当に20時間持つ。重宝してます)
小さいビニル袋(小銭入れとして、また豪雨時のスマホ防水など用途幅広し)
安全ピン(1個あれば十分。足のマメをザクザク裂くために)
現金(最後は金が物を言う。金さえあれば世の中どうにかなる。金がなければ世の中どうにもならない)
スマホ(特に誰からも連絡ないけどね)
カード類(健康保険証、電子マネーカード、クレジットカード。カードさえあれば世の中どうにかなる)
【ふつう持ってそうなのに、持たないもの】
ハイドレーションパックとか水筒とか(山水か自販機があるってことで)
雨具(濡れたら濡れたであきらめる)
着替え(シャツやソックスの替えは、オシャレさを問わなければ山村の古い雑貨店で売ってるので十分)
地図(適当に走るので)
コンパス(昼間は太陽の方向、夜は星座の動きで代用する)
食べ物(最悪お店がずーっと現れなくても、山には果実や木の実がありんす)
着の身着のままとまではいかないけど、バックパックの総重量は1kg程度に収まります。1kgなら空身とほとんど変わらない。
荷物にも、行き先にも束縛されない。職場や親戚や檀家やPTAや、あらゆる人間関係から解き放たれて、名刺を持たない無名のフーテンとなる。目的もなく地上を徘徊する、おかしな人物になれる。バス停のベンチで仮眠してたら、お巡りさんの職質も受けることもあるけど、日本人です!と堂々と答えればよい。戸籍票と住民票は間違いなくこの国にある。ぼくたちの自由を抑圧する法はない。
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春うらら。中年徘徊ランナーが眠りから覚める季節は、同時に主要な長距離レースの参加日程を組む時でもある。今年はこんな大会にエントリーした。
□4月、さくら道国際ネイチャーラン/250km・36時間
名古屋城から金沢兼六園までの250キロという距離もさることながら、36時間という制限時間の厳しさ、累積標高差4500m、参加選手のレベルの高さと、いずれをとっても国内最高峰の超長距離ロードレースと言える。平凡ランナーにとっては出場すること自体がほとんど無理なハイクオリティー大会だが、今年は参加枠を120人→140人と20人増やしてくれたおかげか、マグレで出られることになった。ありがたやー。
□5月 川の道フットレース/520km・132時間
東京葛西臨海公園から長野善光寺を経由し、新潟市へと至る遙かなる道。1740mの三国峠越えはひとつのハイライト。ワンステージレースであるが仮眠所が3カ所設けられているランナー想いの優しい大会。幻覚、幻聴、象足、生爪はがれと、フットレースの醍醐味をフルラインナップで満喫できる。
□6月 つるぎのめぐみワイルドウォークハードシップ/115km・2日間
徳島県南部を流れる那賀川河口、海抜ゼロmから西日本第二の高峰・標高1955mの剣山頂上へと向かう。初日はロード、2日目は登山というユニークな趣向。今年初開催。
□6月 土佐乃国横断遠足/242km・60時間
高知県の室戸岬から足摺岬まで土佐湾をぐるっと廻る。中岡慎太郎像をスタートし、桂浜の坂本龍馬像を経由して、ジョン万次郎像にてゴールという維新好きにはたまらないコース設定となっている。これまた今年初開催。
□7月 鳴門海峡・愛媛県佐田岬横断(練習会)/294km
スパルタスロンの模擬試験として行う。スタート時刻、関門設定を本番同様にする。気温急上昇するスパルタスロンの予行演習は、日本ではクソ暑い夏にしか行えない。練習の総仕上げ。ここでヘバるなら本番は赤信号。
□8月 トランスエゾフットレース/1100km・14日間
1日平均78km走るステージレース。真夏の北海道、地平線までつづく1本道をゆるりゆるりと前進する。長期間のステージレースとして、不定期・単発ではなく毎年開催される大会は、国内では稀有な存在。2週間もの間、走ることしか考えなくていいランナーにとっては夢のようなひととき。
□9月 スパルタスロン/247km・36時間
ギリシャ・アテネのパルテノン神殿前からスパルタ・レオニダス像まで、2500年前に戦士が駆けた道をたどる。80キロ関門までのスピード、直射日光に焼かれる高温かつ乾燥した気候、1200メートルの岩山越え、徹夜からレース後半の耐久マッチ・・・と超長距離ランナーが持ち合わせるべき全ての要素を高次元で求められる大会。
これら大会の合間に100kmレースを数本入れ、スピードを養おうって魂胆。
なーんてね、計画立ててるときだけだよね楽しいのは。頭の中で予定を組み立てたり、飛行機や宿の予約サイトを眺めて、あれやこれやと悩んでいる時間はこよなく愉快。これって鉄ヲタで言うところの「時刻表ヲタ」なんかもね。お楽しみは机上で終わり。
いざレースに出て走りだすと後悔の荒海。こんな苦しくてつらい事の積み重ね、自分に向いてるわけないし〜。温風乾燥機をほどこした羽毛布団にくるまりたいとか、源泉かけ流しの湯に首まで浸かりたいとか、現世利益の強慾に捕らわれるばかり。
元々、スピード出して走るのが苦手なうえに、耐久フェーズにも弱い。徹夜ランニング中の走りながらうたた寝は茶飯。明け方まで仮眠処を求めて工事現場のプレハブ小屋や神社の引き戸をガタガタまさぐり、不法侵入を試みる悪だくみに終始。
こんな自分が名だたる長距離レースに参戦して、人並みに完走を目指すというのは、根本的に方向性を間違っているのかも。
100kmを7時間や8時間台で走り、24時間走で200kmを軽くクリアするようなランナーたちは、ぼくにとっては皆スーパースターである。ウルトラマラソンをはじめた頃は、彼ら業界のスターたちと肩を並べてスタートラインに立てることが快感だったけど、レースのたびに絶望的リタイアを繰り返してると、「こりゃぼくの居場所じゃないのかも」と切なさに包まれる。
今年ダメなら競技的なレースからは足を洗おうと毎年のように決意しながらズルズル。チンピラ男に惚れてしまい、殴られ蹴られ金ヅルにされながらも、時折見せる優しさにほだされて、縁を切れない女のサガみたいなもの。もう終わりにしたい、でも愛されたいし、愛してるの私。
自分の能力、走力はわかっている。場にふさわしくないのも理解しているのだが、もう1年だけやらせてください。「完全にやり切った」と納得できるだけの練習と準備をして、ダメなんだからダメなんだもんと100%自覚したいのです。これ以上のことはできません、細胞の残りひと粒まで絞りきったのです、と確信して終わりたいのです。
ってことで、シャニムニ練習している。この道をゆくには、熱血スポ根マンガに登場する魔球・必殺技系に類する奇策はないのである。ふり返れば過去5年、奇策奇行に頼りすぎた。20kgの米を背負って崖を登ったり、インターバル走のつなぎにカルピスソーダ一気飲みを入れたり(胃を鍛えようとしたのです)。スピード強化策は箱根ランナーの模写。宇賀地強の空中滑空ラン、大迫傑の異次元の走り、服部翔太のターミネーター顔。中央大学・塩谷潤一のガムシャラ走にはハマりました。もちろん走力の向上には無関係ですけど。
奇策に頼り失敗すると、また別の奇策があるのではないかと、逃げ道の存在を認めてしまう。だから今シーズンは、よく鍛えられた総務部の経理マンのように、突飛なことをせず、目的を達成するために地道な積み重ねをします。
あまたのアスリートと同じ土俵に立とうとするなら、練習量を増やすしかない。少なくとも1日20km、レースを含めて1カ月700km以上は走る。これでも甘いと言えば甘いけど、まともな社会生活を送るにはほぼ限界数値。
よく走り、たくさん食べる。ボウル一杯の野菜をバリバリ食らう。今まであまり摂取しなかった肉もむしゃむしゃ食らう。イミダペプチド鶏ムネ肉ね! アイスクリームとチョコレートのみの偏食生活を悔い改め、よく走れる身体にプラスとなる食材はガンガン胃に放り込む。
よく走り、よく食べたら、たくさん寝る。時間があればあるだけ眠る。睡眠が深いほど翌日の練習をちゃんとこなせる。天賦の才なき人間が、日々20km、30kmの練習を積み重ねずして、100kmや200kmがこなせるだろうか。無理に決まっておる!
よく走り、よく食べて、よく寝る。半年間これを繰り返して、それでも結果(スパルタスロン完走)を出せなければ、元のBMI30超級なメタボ中年に戻ろう。なにごとも中途半端はつまらない。絞りきって死ぬか、肥え太って死ぬか。中肉中背はイヤだ〜!