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2012年12月

  • バカロードその53 海馬パカパカ萎縮中
    文=坂東良晃(タウトク編集人、1967年生まれ。1987年アフリカ大陸を徒歩で横断、2011年北米大陸をマラソンで横断。世界6大陸横断をめざしてバカ道をゆく)

     新入社員を18人雇った。人数なんかあんまし考えずに、ヘンテコな学生が来たら「やりたいなら入る?」と言ってたらやけに増えてしまった。でも、まいっか。働く人がいっぱいいたら、本だってたくさん作れるしね。
     取材をしたり記事を書いたりするのは完全家内制手工業だから、少人数で大量生産ってわけにはいかないんだ。たくさん雑誌を作るなら、たくさん人手がいる。マニファクチュア以前の非効率産業の典型みたいな仕事である。
     面接にきてくれた学生さんとは陰鬱な感じでトークする。地獄の底からぬらぬらとはい上がってきたような暗さで。
     ほんまにウチになんか就職するのかい。絶滅危惧種レッドリストの紙媒体ってヤツを扱ってる仕事ですよ。はやりのエコロジーとはまったく真逆の商売ですし。1年間に1500トンも紙資源を使っておるのです。人間関係なんて最悪だしね。デブはデブと罵られ、アイプチはアイプチと容赦なく指摘される。いたわったり、つながったり、共有する感じはないのですよ。
     かくいう私も大のコミュニティ嫌いでね。宴会、接待、法事からソーシャルネットワークまで、人の集まる所をコソコソよけながら路地裏の影の部分を踏んで歩いてます。今どきスマホやタブレット持ってないならクソジジイで済むけど、ケータイすら持ち歩かないんだからクロマニヨン人レベルでしょ。
     毎年の昇給の約束もできないし、ボーナスも確約できないよ。だって来年、会社があるかどうかなんて自信ないから。2年後どころか、しあさって何が起こるのかすら予測する能力ないんです。もしキミに何か秀でた能力があったり、他の素敵な会社から内定もらえそうなら、なるべくウチには就職しない方がいいよ!(キリッ!)
     ふつーこんな説明されたら、就職しないよねぇ。ところが、最近この絶望プレゼンテーションが通用しない。自虐マンガ的におもしろく説明してるんじゃなくて、マジで先のない会社なんだって!ってド迫力でせまっても、耳に入っている様子はない。
     ここまで人を説得できなくてオレ大丈夫なのか、と鬱に入る。
     大手就職サイトのマーケティト・リサーチの資料を読めば、若者の安定志向はずいぶん強まってるらしいけど、そんなタイプの人は現れない。知名度のある会社に就職して、良い報酬を得て、雇用が安定していて・・・という我欲むき出しな人なんてホントに存在してるのかな。ウチみたいな「地方の出版社」なんて究極のニッチで働きたいとやってくる若者だから、激しくバイアスがかかってるけどね。
     学生さんといろいろ話してると、もしかして人類はひとつの進化を遂げようとしているのではないか、と疑うほどの変節が起こっている。
     いわゆる無我の境地ってーの? 藤波辰巳でおなじみの「無我」。
     いい会社に入ったねと持ち上げられたい世間体もなく、たくさん稼いでいい暮らしをしたいって贅沢への欲もない。お金への執着なく、物欲もない。カッコイイ車に乗ったり、高級リゾートで羽を伸ばしたり、ブランド物で身を固めたりする気がハナからない。
     金を使う興味も少なけりゃ、もらう方の興味も少ない。あやしいベンチャーやNPOを名乗る場所でタダ働きしてる学生が少なくない。無給スタッフ、ボランティア、インターンシップ、社内起業メンバー、サポーター・・・いろんな名前で「無給の奉仕者」に甘んじている。この状況、ドラッカーが描いた無給スタッフが活躍する未来社会の序章なんだろうか。
     「お給料はないけど、タダでPC環境使わせてもらってるし、周りもいい先輩ばっかりで、やりたいことをやらせてくれるんですー」と満足気である。キミをタダ働きさせてるぶん会社は利益を得てるよ、と茶を濁すと、「そんなことないですよ。社長さんは『自分は給料を取ってない。社会に貢献さえできればいい』とおっしゃってるので、信用できる人ですぅ」とマザー・テレサみたいな微笑。さすがに大人の口車に簡単に乗せられすぎでは、と心配になり、ワル知恵働く悪党の発想方法や、経営者のいやらしい蓄財方法について可能な限り説明する・・・2時間くらい軟禁して。へんな面接だと思ってるんだろうね。
     彼らは、シェアハウス的な居住空間を求めている。金銭の授受のないフェアな関係。日々変化に富んだイベントがあり、ともに考え問題を解決していく一体感のあるつながり。世俗の垢にまみれてない若者なら、そんなデモクラシー感を社会に求めても仕方ないか。給料もらわなけりゃ、立場的には経営者やら上司とほぼ対等だもんね。対価のない所に義務も責任も発生しない。
     そういうのを夢想だと笑ってしまえばお終いだけど、人口の大半がそういう意識へ移行完了したときには、次なる社会システムができるのかもしれない。競争がなければ生産性は一気に下がるけど、消費と蓄財と長寿に価値を見いださない種族なら、経済は進化する必要がない。実体経済がダダ下がりになればマネーゲームも終了、金融工学の天才たちも失業だ。
     われら人類にも、フラット組織は過去にいくつか存在していた。アメリカ先住民に代表される原始共産制と呼ばれる私有の概念のない資産共有のコミュニティだ。多くの原始的な人間集団でも同様だったはずだが、狩猟時代でしか成り立たないシステムだった。農耕が興り、蓄財の概念が人々に発生すると、たちまち壊れてしまった。
     地球上でほぼ唯一残っている共産主義の残骸は中国共産党だが、「共産」どころか資本主義社会以上の独裁の権化となっている。フラットを追い求めると独裁への逆転現象が起こり、富める者と貧しき者の差は世界最大になるという不思議なおとぎ話を13億人の実験場で見せられている。
       □
     やることのない夜は星を見上げる。
     地球以外の天体に知的生命体がいたとしたら、完全なるフラット組織を作り上げている知性もいるんだろう。どっちかいうと、核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイルを同種族間で向けあって、50年に1度くらいのペースで大量殺戮しあってる知的生命体の方が稀少な存在なんだろな。人間から「欲」という感情が少しずつ目減りしていき、千年くらいかけて賢人化していけば、理想社会に近づいていくのだろうか。 どっちでもいいか。どのみち寿命尽きるまでに、目玉の大きい賢い宇宙人が誘拐してくれる日も来ないだろう。眠い、寝るか。
  • 四国の湯けむりに包まれるタウトク1月号 tautoku1301★ぶらり日帰り四国の温泉88
    日帰りでいけちゃう四国の温泉大特集! 寒さもピークを迎えようとしている今日この頃。冷えた体はきっと温泉を求めているはず。あったか〜いお湯に浸かって、心も体も晴れやかに2013年を過ごしましょう!
    ★飛ぶように売れてる! ヒットグルメ
    うまければ売れる、売れているものはうまい、これは自然の鉄則。徳島で飛ぶように売れてるメニューを集めました。


  • あなたは今年、何にハマった? さらら12月20号発行 salala1220 今年ももうあと少し! 過ぎてみるとあっという間の1年、あなたはなにに夢中になりましたか? 今回のさららでは、徳島の人が今年ハマったものを調査。テレビなどで話題になったものや、口コミから徐々に広がったものなど、2012年の徳島でいったいなにが流行ったのかがひと目でわかります。


  • CU1月号 しあわせ朝ごはん×しっかり晩ごはんと年末年始買物まつり tokushima-cu1301■人気ショップの福袋&セール情報
    年末年始のお楽しみと言えば、お気に入りショップのセール巡りにドキドキ福袋。デパートからセレクトショップまで、徳島の年またぎお買い物情報を一挙ご紹介!


    ■とくしま、とっておき朝ごはん×晩ごはん
    女子の美味しいものを食べたいという気持ちは、朝から晩までノンストップ。気持ち良く1日を始められるカフェから、知っていることを自慢したくなる名店まで、とくしまのモーニング&ディナー情報がてんこもり。
  • 徳島のラーメン185軒が登場する トクシマ ラーメンマニア創刊! ramen-mania本格的な冬到来! あったかい食べ物が本能的に恋しくなる季節がやってきました。とはいっても、この食べ物に関していえば、春夏秋冬関係なくいつでも体が欲しているような気もします。その魅惑の食べ物といえば、そうです、ラーメンです。
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    本誌内では、各お店の人気ナンバーワンメニューを徹底分析。あの人気ラーメン店のスープの煮込み時間やチャーシュー・豚スライスの作り方を知ることができるかも!? マニアな人もビギナーも必見です。
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    ■復興予算って徳島でも使われる?
    被災者を助けるための増税、ってカン違いだったかな
    那賀川・桑野川に27億円、徳島合同庁舎に5千万円、
    「全国防災事業」の徳島県の予算は74億円!
    ■ラガーマン人脈が徳島の社会をささえる!
    青春をラグビーにささげた男たちの今を追いかける
  • 徳島人11月号 実売部数報告1211_徳島人部数報告.pdf

    徳島人11月号 実売部数報告です。
    徳島人11月号の売部数は、4,455部でした。
    詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

    メディコムでは、自社制作している
    「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を発表しております。
  • 結婚しちゃお!秋号 実売部数報告12秋号_結婚しちゃお!部数報告書.pdf

    結婚しちゃお!秋号 実売部数報告です。
    結婚しちゃお!秋号の売部数は、693部でした。
    詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

    メディコムでは、自社制作している
    「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を発表しております。
  • 月刊タウン情報CU11月号 実売部数報告1211_CU部数報告.pdf

    月刊タウン情報CU11月号 実売部数報告です。
    CU11月号の売部数は、4,923部でした。
    詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

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  • 月刊タウン情報トクシマ11月号 実売部数報告1211_タウトク部数報告.pdf

    月刊タウン情報トクシマ11月号 実売部数報告です。
    タウトク11月号の売部数は、7,969部でした。
    詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。
    メディコムは、「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を創刊号から発表しつづけています。

    雑誌の実売部数を発行号ごとに速報として発表している出版社は、当社以外では日本には一社もありません。実売部数は、シェア占有率を算出し、媒体影響力をはかるうえで最も重要な数値です。他の一般的な業界と同様に、出版をなりわいとする業界でも正確な情報開示がなされるような動きがあるべきだと考えています。わたしたちの取り組みは小さな一歩ですが、いつかスタンダードなものになると信じています。
  • 食材や簡易食器を大人買い! さらら12月6日号発行 salala1206 これからの時期に増えるクリスマスパーティや忘年会。そんなとき、食材やお菓子、紙皿などを大量に買っておきたい。今回のさららでは、そんな「大人買い」ができるお店を紹介。一気に買えば、かなりお得になるというお店もあり!