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2012年07月25日

バカロードその47 スパルタスロン・トレーニング90日前 重足サロマ
文=坂東良晃(タウトク編集人、1967年生まれ。1987年アフリカ大陸を徒歩で横断、2011年北米大陸をマラソンで横断。世界6大陸横断をめざしてバカ道をゆく)

 人にもよるけどスパルタスロンを完走してる人って、だいたい月に700〜800キロ走ってる。毎日約30キロ。仕事を持ってる人だと、まとめて3時間は確保できないから朝昼晩と3回に分けたり、週末に50〜80キロ走って帳尻をあわすようだ。
 一方ぼくは、練習量を増やしていくべき春以降も距離を稼げていない。せいぜい月に500キロ。こんな追い込み方では完走はおぼつかん! だいいちスピードが決定的に欠けてるんだから、せめて人なみに距離を踏むくらいの抵抗ってかアガキを示さないといけないわけだが、現実はお寒い。毎朝、極度の疲労感でぐったり目覚め、布団にからだがヘバりついて起きあがるのも困難。フィリップ・マーロウの「男はタフでなければ生きていけない」の台詞が頭をぐるぐる駆けめぐるが、「やっぱしぼくは超人になんかなれない」とあきらめ二度寝、三度寝をくりかえす。
 朝練20キロ。最初キロ8分、足が重くてこれ以上スピードが出ない。10キロ越えたあたりでようやくキロ6分で走れるようになり、ラスト1キロは全力走に切り替え3分50秒くらいまでスパートして終了。川原の土手にひっくり返り、カラゲロを空に向かってオェオェえずく。いちおうこれで追い込んだつもり。ボロボロ鈍重足で走ることにスパルタ練習の本質的な意味があり、いかに「潰れきった」状態に近いバッドな体調をキープするかが重要事項なのである。
 30キロ、40キロと走るときは補給が必要なので、ランニングコースの土手脇の草むらに発泡スチロール製のボックスを置く。中にはスポーツドリンクやチョコを入れておき、10キロごとに補給する。ところが最近、ボックスの中身がドロンと消えてしまう事件が多発。くそ暑い中、喉カラカラで10キロ戻ってきたら、イリュージョンのごとくアクエリアスもキットカットも消失! おいおい、ここは生き馬の目を抜く焼け跡闇市か。仕方なく給水なしで30キロ、熱中症寸前。
 ちなみに夜食に白米を食べると翌日はとても体調がよろしい。やっぱし炭水化物パワーは凄いね。ということで、基本的に炭水化物は採らないことにする。日々エネルギー枯渇させたままハラペコで走る。
 練習だけでは真に追い込めないから、6月には100キロレースを3本入れた。レースとレースの間に疲労抜き休養は入れない。するとスタートラインでは目眩がして立ってられないくらいしんどいわけだが、そのヘトヘト感が重要である。30キロあたりで一度くちゃくちゃに潰れ、残り70キロを動かない脚を前に振り出していかに前進するか。それがテーマ。
 で、しまなみ海道ではラスト20キロに4時間かかって12時間18分、隠岐の島でも後半歩きまくって11時間48分。こんなんで本当に練習になってるんだろうかという疑念も深めつつ、3戦目のサロマ湖に向かった。
   □
 曇天の空、フロントガラスにまとわりつく霧の粒。GPSの音声が、次の曲がり角が30キロ以上先だと教える。牧草地のなかを貫く一本道はただ真っ直ぐに伸び、レンタカーのハンドルを動かす必要がない。助手席に大量の食料を山積みにし、ひたすら食べ続けながら移動する。1個300キロカロリーと表示された巨大オニギリ4個目を胃におさめ5個目に突入。合間には、揚げパン、サンドイッチ、チョコ、ビスケット、大福、アイスクリームなどをコーラと牛乳で流し込む。都合4000キロカロリーは突破したかな。血液に糖分がどくどく混じり、体内に熱量が充満していく。何もしてないのに汗が噴き出してくる。
 北海道東部の中標津空港から開催地の湧別町まで約200キロ、ノンストップで運転する。マラソンで100キロ走るのはあっという間なのに、自動車で移動する時間はこのうえなく長ったらしい。
 明日のスタート地点である湧別町体育館で受付を済ませると夕方6時近い。明朝は午前2時30分起床予定。逆算すると9時間もない。宿泊はさらに40キロ離れた「瀬戸瀬温泉ホテル」である。こういう大規模な大会ではありがちだが、会場周辺の宿泊施設は旅行会社がツアー客用に全室おさえていて、予約がとれない。ツアー代金は12万円と高く、個人で手配すれば、飛行機代・レンタカー代・宿代含めて6万円程度ですむので多少の不便さは致し方ない。スタート地点付近にテントを張ったり、レンタカーで車中泊すれば移動もなく、費用もさらに安上がりだが、100キロ走る前夜くらいは布団で寝たいという甘い欲求をぬぐい捨てられない。2時間かけて宿を往復する方が楽なのか、よけいに疲れちまうのかは不明。男はタフでなければ生きていけないんだけど、ぼくはあまりタフにはできていない。
 日も暮れかけた頃、濃い霧の向こうに瀬戸瀬温泉ホテルの時代がかった鉄筋コンクリートの建物が現れる。50年以上ここで営業しているというから相当な年期物である。「自然噴出温泉純度100%」と書かれた古びた看板。まわりはうっそうとした森。とくに見学すべきものやアトラクションはなさそうだ。
 1泊素泊まり3675円。宿の大将が「夜8時から風呂の掃除するから、それまでに入ってね」と言う。む? 宿泊施設の風呂掃除ってフツー朝の8時からなんではないかと耳を疑ったが、夜8時で間違いないようである。どっちみち8時には布団にもぐり込むから構わないケドさ。
 昭和遺産に認定したいようなレトロなタイル地の浴場をひとりぼっちで満喫し、部屋に戻ると何もやることがない。自炊型の宿なので、食べ物も売ってない。布団は自分で敷く。テレビも地デジは映らない。衛星放送が4チャンネルだけ映るが、リモコンがないので画面の下についた小っちゃいボタンを押してチャンネル変えてると人差し指の爪が痛くなる。面倒くさいから森進一が「襟裳岬」を熱唱する歌謡番組をつけっぱなしで寝る。
 夜9時に入眠し朝2時に起きる。睡眠時間は5時間。大会前日なんてコーフンしすぎて一睡もできないなんて茶飯だから、よしとしよう。疲労感はまるで抜けていない。意図したとおりである。
 再び40キロ移動しスタート会場へ。トイレ行列に15分ほど並び、いよいよ順番が回ってきたので、便器にまたがり「うりゃー」と気合いを入れて気ばるが、あえなく不発に終わる。これもまた茶飯。
 トイレ待ちに時間を費やしたため最後尾近くからのスタートとなる。疲労蓄積の重い脚、5000キロカロリー分のウンコも腹の中で滞在、ゆえに軽快さとは真逆の走り。筋力衰弱しキック力を全然使えないので、カカトつけてトコトコ走る。
 10キロ通過。たった10キロなのに、ゼーゼー息が上がっている。タイムは50分くらいかなと思い腕時計を見れば1時間37秒。遅っそ〜、こりゃ先が思いやられるぞー。キロ6分ペースなら、きっとマラソンを始めたばかりの人でも無理なく走れるだろう。誰でもできることを、あきらめず、止まらず、つづける。歩幅が狭くなろうと、ピッチが遅くなろうと、ひたすらくたばった足を動かし続ける。産業革命の労働者のように、無口に、黙々と。それがスパルタへとつづく道だと信じよう。
 20キロ、2時間と38秒。イヤってほど後続ランナーに抜かれっぱなし。だが相当へたっているわりにキロ6分は維持している。悪くない、悪くない。周りが速すぎるだけだ。
 30キロ、3時間2分。もはや100キロ走り終えたみたいに足が動かん。油をさしてないボロ自転車みたい。筋肉に力が入らないから股関節やヒザに負担がかかり、バタバタとバランス悪く走る。わかっちゃいるけど修正が効かない。平坦なはずの道がダラダラ登り坂に感じられる。「ねばれ、ねばるしかない、ねばるんだ」と念仏唱えるように声に出してつぶやく。隣を走る人生の大先輩的風情のランナーがこっちを向いて「うん、ねばりましょう」とやさしく笑う。
 40キロ、4時間4分。汗が抜けきったのかフイに体が軽くなる。集団で走っているランナーを5人、10人と追い越してゆく。ペースがあがっているのかな、と思いラップタイムを見るとキロ6分のまんま。イーブンペースで進めば、こんなに前から落ちてくるもんなのね。
 50キロ、5時間5分。体調、ますます楽になってきて好調状態に突入。スピード上げようと思えば上げられそうなんだけど、やめとく。今日は速く走ることを目的としていない。このペースで100キロのゴールを迎え、そのままゴール会場を走り抜けて、追加で100キロ走り続けられる余裕度を手にしたいんだ。
 54キロ地点、グランディアホテルの大エイドに到着。たくさんの先着ランナーがパイプ椅子や地べたに腰かけ、栄養補給したりアイシングをしながら後半戦の準備をしている。ぼくは、おにぎりを1個だけもらって口に投げ込むと、一歩も立ち止まらずエイドを抜ける。きっとこの素通りで100人くらい抜いたぞー。息切れも痛みもなく走れると、気分はどんどん有頂天へと駆け上がりがちだが、戒めの念仏を再開する。「調子に乗るな。飛ばすな。筋力使うな。キック力使うな」「キロ6分以上出すな。キロ6分で250キロ走れるランナーになるんだろ?」
 60キロ、6時間8分。「魔女の森」と呼ばれる樹林帯に入る。全コース中、頭上が木々で覆われるのはここだけだ。ペースがやや落ちているが気にしない。ラップタイムを維持するために心肺機能を酷使しては意味がない。近視眼的にペースを上げてタイムを維持してはいけない。ひたすら同じ負荷をかけつづけることが大事なんだ。私設エイドを出している美人のお姉さんを発見、近づくと「何がいいですか?」と問われ、「コーラください!」と大声で直訴。すかさずお姉さん、コカコーラゼロをコップに注いでくれる。(ううっ、ゼロじゃない方のコーラください)と心で泣きゼロを飲む。
 70キロ、7時間11分。サロマ湖沿いの直線道路はひたすら長く、おしるこを提供してくれるエイドが人気の鶴雅リゾートホテルの建物を遠望するが、なかなか近づかない。ここで折れたらまたもや失敗レースだ。ここは北海道、帰り道は長い。落ち込んだ気分で帰るのはイヤだイヤだ。「さー粘るよ、粘れ、粘れ」「ここからだ、ここからだ」と、隣のおじさまランナーと合唱する。熱いね、ぼくたちオッサン。
 80キロ、8時間16分。ワッカ原生花園に入ると「やった!」と高揚した気分が押し寄せる。ゴールまで残り10キロ台のカウントダウンのはじまり。1キロ減るごとに心が軽くなっていく。89キロで折り返したランナーが、飛ぶようなスピードで駆けてくる。8時間台前半でゴールする人たちだ。あんなにも軽い脚と身体があったら100キロだって楽しく走れるんだろうね。いや、速い人は速い人で大変なんだろう。
 90キロ、9時間23分。ラスト10キロだけちょっとペースをあげてみよっかな。ここまでペースアップを我慢したんだから10キロくらいは許してやろう。全力で走るのはやっぱし楽しいもんだ。残り2キロ、直線道路に入るとゴール会場である常呂町スポーツセンターの煉瓦色の壁が、木々の奥に見えてくる。100キロの最後にいつも去来する寂しさは、小学生の頃感じた長い長い夏休みが終わってしまう気分。
 100キロ、ゴールタイムは10時間22分。まだまだ走れる。同じペースであと100キロ走れそうだ。ケシ粒ほどの光すら見えなかったスパルタスロン完走の可能性が「まったくダメってわけでもないんじゃないの死ぬ気でやれば」程度まで近づいた気がする。スパルタスロンまであと90日、もっと走ろう、もっと疲れよう。

2012年07月19日

阿波おどりの夏、グルメの夏、ビューティーの夏! tokushima-salala0719.jpg 梅雨も明け、じりじりと太陽の照りつける季節がやってきた。そんな今、知っておきたい徳島の情報をつめ込んだ「さららグルメ&ビューティー特別号」をお届け。飲食店を紹介したページは、居酒屋、ラーメン、イタリアンといったカテゴリー別に載っているから、食べたいものからお店選びができる。また、ダイエットに脱毛、エステなどこの夏キレイになりたい人を応援してくれるお店も見逃せない。阿波おどりの時期にピッタリの県外の人に喜ばれること間違いなしのお土産や、徳島産の食材を使った地産地消レシピがいただける「とくしまIPPIN店」も要チェック!

2012年07月13日

CU8月号 雑貨屋めぐりと超絶おいしいもの tokushima-cu1208■徳島の雑貨屋さんめぐり
最新機能を持ち合わせたものから、見ているだけで楽しくなるもの、作家が心をこめて作ったものなど、個性溢れる雑貨たちとの出会いを求めて、徳島の雑貨屋さんをめぐってみました。

■徳島を代表する美食オールスターズ
ふとした瞬間、超〜絶食べたくなるメニューってありますよね!そんなスペシャルウマイものが大集合。

2012年07月11日

徳島人8月号、発売中!! JIN_1208.jpg■徳島各地のええ会社とその理由。
「三十代で家が建つ」「ヤンチャな子を大人に変えてくれる」「台風の日もマジメに働いている」。
「ええとこいっきょんでぇ」と感心される会社名、公開!
■あなたの不倫、誰かが見ている!?
徳島、プロの調査員はこうやって証拠を記録する!
不倫の立証とかかる費用。調査費用、弁護士費用、成功報酬、裁判費用、慰謝料…
■コレほんまにいるん?県民大調査!
四国新幹線、メガソーラー発電所、JR徳島線周辺高架化、
西新町再開発&音楽ホール、四国横断自動車道。
「いる」「いらん」県民はどう思っている?

2012年07月10日

徳島人6月号 実売部数報告1206_徳島人部数報告.pdf

徳島人6月号 実売部数報告です。
徳島人6月号の売部数は、5,283部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

メディコムでは、自社制作している
「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を発表しております。
月刊タウン情報CU6月号 実売部数報告1206_CU部数報告.pdf

月刊タウン情報CU6月号 実売部数報告です。
CU6月号の売部数は、5,484部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

長らく雑誌の実売部数はシークレットとされてきました。雑誌は、その収益の多くを広告料収入に頼っているためです。実際の販売部数と大きくかけ離れ、数倍にも水増しされた「発行部数」を元に、広告料収入を得てきた経緯があります。
メディコムでは、その悪習を否定し、「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を創刊号以来、発表しつづけています。

2012年07月07日

月刊タウン情報トクシマ6月号 実売部数報告1206_タウトク部数報告.pdf

月刊タウン情報トクシマ6月号 実売部数報告です。
タウトク6月号の売部数は、7,265部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。
メディコムは、「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を創刊号から発表しつづけています。

雑誌の実売部数を発行号ごとに速報として発表している出版社は、当社以外では日本には一社もありません。実売部数は、シェア占有率を算出し、媒体影響力をはかるうえで最も重要な数値です。他の一般的な業界と同様に、出版をなりわいとする業界でも正確な情報開示がなされるような動きがあるべきだと考えています。わたしたちの取り組みは小さな一歩ですが、いつかスタンダードなものになると信じています。

2012年07月05日

検証!徳島のスイーツは日本一おいしい!? tokushima-salala0705 日本全国を渡り歩き、各地でおいしいと評判のスイーツを食べてきたという方から届いた1通のメール。それをきっかけに、さらら7月5日号では「徳島のスイーツは日本一おいしい!」を検証! 「今までいろんなスイーツを食べてきた」というスイーツ大好きな芦屋・西宮のマダムたちが集まって試食会を開催。徳島のケーキは、マダムたちの舌を唸らすことができるのか!?
 表紙で連載中の「トクシマ調査団」。今回の仮説は「徳島県民は、絹ごしより木綿のお豆腐が好きである〜冷奴編〜」。冷奴がおいしい季節になりました。近年、豆腐の種類がとても豊富になってきているけど、皆はどれを食べているんだろう…。しっかりした弾力の木綿とつるんとした喉ごしの絹ごし…あなたはどっち派?

2012年06月27日

すごいことになっと〜道の駅にいっとかな!タウトク7月号 tautoku1207★この道の駅がすごい!
B級グルメや地産地消がブームになる昨今、じわじわと人気を集めているのが道の駅。夏のおでかけにぴったり、四国全域と淡路島の最新道の駅ガイドができました!
★売切確実! 夏の新作メニュー
アノ店の新作がブームになる予感! あのたぬきケーキに第2子誕生!? 幻の丼が夏限定で通常メニューに登場!…などなど大当たり間違い無しの面々が大集合です。
★高校生バンド大特集UTAMAROCKS
徳島県内の高校生バンドが17組登場!高校生のリアルミュージックを感じよう!

2012年06月21日

この夏のおでかけは話題のニュースポットで決まり! tokushima-salala0621.jpg 「ねぇ、今年はどこに連れてってくれるの?」と子どもに聞かれて困っている皆さん注目! さらら6月21日号では、今年オープンしたり、リニューアルしたりした新しい施設の情報をお届け。テーマパークに動物園や水族館など、子どもも大人も楽しめるスポットを集めました。旅行会社の方がおすすめするツアー情報もあるから、計画も立てやすい。
 また、表紙で連載中。今世紀型「徳島県民」の姿をあらわにする「トクシマ調査団」では今回、徳島県民は庭にどんな実のなる木を植えているか?に迫った。近所をぷらぷらしていると、時おり"びわ"を見かけるような気がする…これって実際のところどうなの? 今が旬のびわと徳島の関係性とは…!

2012年06月14日

CU7月号 誌面大幅イメチェン!オンナの自我と欲望大放出 tokusima-cu1207■今買いたい夏アイテム
ファッション、小物、水着、インテリア…新しい季節を迎え、物欲も急上昇!この夏、気になるアイテムを猛チェック。

■徳島、美食の夏
ひんやりスイーツに、とれたて夏魚、ピリ辛料理!夏こそ食べたくなるメニューが満載。

■?ランキングリサーチ社
もらって嬉しい手土産10品、「ほんまはこれも美味しいんじょ!」な裏看板メニューなど気になるアレコレを徹底調査。ランキング形式でご紹介!

2012年06月11日

徳島人7月号、発売中!! 徳島人1207■徳島県民は原発再稼働にイエスかノーか。関電を対岸の火事と思うな
「伊方原発」はいずれ他人事ではなくなる
■ALS、パーキンソン病、慢性膵炎、突発性難聴・・・
難病に立ち向かう徳島の病院はココだ!
難病受け入れ指定の徳島県内13病院を取材
■「常に現役85歳」「スマートにカッコよくやろう」「報酬は金より笑顔」
営業マンのつかみトークに使えるヨ!おもしろ社訓ぞくぞく登場!徳島、会社の社訓を大公開!

2012年06月07日

お得なお買い物術を、さらら6月7日号で知ろう tokushima-salala0607 生活をしていくうえで欠かせない、食料品や生活用品などを置いているスーパー。だからこそ、売り出し商品やサービスデーなどのお得な情報が気になる。今回は「より安くていいものを」を合言葉に集まった最新のスーパー情報がもりだくさん! ベテラン主婦店員さんに聞いた知って得するポイントや、読者の皆さんから寄せられた情報など、これからのお買い物に生かそう。
 表紙で連載中のコーナー「トクシマ調査団」。今回の仮説は「徳島県民は、めでたいことがあるとお肉屋さんにいく」。誕生日や親戚の集まりなど、特別な日に食べるメニューを思い出してみてください。焼き肉、すき焼き、ステーキ…。ほら、肉、食べてませんか? 今の徳島県民の実態はいかに!?

2012年06月06日

月刊タウン情報トクシマ5月号 実売部数報告1205_タウトク部数報告.pdf

月刊タウン情報トクシマ5月号 実売部数報告です。
タウトク5月号の売部数は、8,917部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。
メディコムは、「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を創刊号から発表しつづけています。

雑誌の実売部数を発行号ごとに速報として発表している出版社は、当社以外では日本には一社もありません。実売部数は、シェア占有率を算出し、媒体影響力をはかるうえで最も重要な数値です。他の一般的な業界と同様に、出版をなりわいとする業界でも正確な情報開示がなされるような動きがあるべきだと考えています。わたしたちの取り組みは小さな一歩ですが、いつかスタンダードなものになると信じています。
月刊タウン情報CU5月号 実売部数報告1205_CU部数報告.pdf

月刊タウン情報CU5月号 実売部数報告です。
CU5月号の売部数は、4,347部でした。
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長らく雑誌の実売部数はシークレットとされてきました。雑誌は、その収益の多くを広告料収入に頼っているためです。実際の販売部数と大きくかけ離れ、数倍にも水増しされた「発行部数」を元に、広告料収入を得てきた経緯があります。
メディコムでは、その悪習を否定し、「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を創刊号以来、発表しつづけています。
結婚しちゃお!春号 実売部数報告12春号_結婚しちゃお!部数報告書.pdf

結婚しちゃお!春号 実売部数報告です。
結婚しちゃお!春号の売部数は、980部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

メディコムでは、自社制作している
「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を発表しております。
徳島人5月号 実売部数報告1205_徳島人部数報告.pdf

徳島人5月号 実売部数報告です。
徳島人5月号の売部数は、3,793部でした。
詳しくは、上部のファイルをクリックしてください。

メディコムでは、自社制作している
「月刊タウン情報トクシマ」「月刊タウン情報CU」「徳島人」「結婚しちゃお!」「徳島の家」の実売部数を発表しております。

2012年05月29日

徳島の介護と老後の専門誌「つるかめ本」創刊! tokushima-kaigo「老後はどこかの施設に入ってのんびりと過ごしたい。どんな施設があるんだろう?」
「親の介護が必要になった。でも、どこに相談すればいいのか分からない・・・」。

サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、訪問介護、デイサービス、福祉用具・・・など、高齢者の生活をサポートする入居施設や介護サービスは数多く存在しています。

しかし、いざ家族の介護が必要になったとき、自身のシニアライフを考えるとき、そもそも“どこに”、“どんな”施設や介護サービス事業所があるのか分からない人も多いのでは。

バカロードその45 スパルタスロン・トレーニング 120日前
文=坂東良晃(タウトク編集人、1967年生まれ。1987年アフリカ大陸を徒歩で横断、2011年北米大陸をマラソンで横断。世界6大陸横断をめざしてバカ道をゆく)

 70年代。若きルポライター沢木耕太郎が「敗れざる者たち」で描いたのは、現役をとうの昔に引退したプロ野球選手が、復帰をめざして1日に40キロ以上のジョギングを続けている姿だった。けっして美しい物語ではない。精神に錯乱をきたした初老の男の哀れで切ない日々の繰り返しである。

  □

 どうしても、たどり着きたい場所がある。かつて世界に覇権を示し軍事国家として君臨したその地は、今は小洒落たカフェと農民が持ち寄る露天野菜市の立ち並ぶギリシャののどかな田舎町となった。スパルタ・・・たった1人の戦士の力が数百人もの兵力に匹敵したと言われる戦いのDNAは、この静かな街に住む人たちの身体のどこかに複写されているのだろうか。
 ギリシャの首都アテネを起点に、246キロ離れたスパルタの街へとゴールするレース「スパルタスロン」は、難攻不落の要塞である。
 制限時間は36時間。朝7時にスタートし、翌日の夜7時までにゴールに着かなければ失格となる。70カ所あるエイドすべてに時間制限が設けられている。 参加資格は100キロを10時間30分以内か、200キロ以上レースの時間制限内完走。この資格をクリアしたランナーが束になってかかっても完走率は30%程度だ。
 0勝2敗。ぼくのスパルタスロンでの戦績である。
 おととしと去年、2回出場して2度とも半分まですら進めなかった。1度目は91キロで時間制限にかかった。といっても関門のずいぶん手前から歩いていたけど。2度目は86キロであきらめた。走るどころか歩けなくなって、自分からリタイアを申し出た。
 負けた理由をあげるなら100個は軽い。敗北の素を並べて市場が開けるほどだ。だけど、とどのつまり、理由は1つに尽きる。
 「弱いから」。それだけである。
 強い人は、何としてもゴールまで行く。猛暑でも、土砂降りでも、気を失う寸前まで追い込まれても、強い人はゴールにたどり着く。そうじゃない人は、100個以上ある「完走できない理由」のいずれかの該当者となり、レースから去る。
 スパルタスロンの競技としての難しさはイコール克服の喜びの源泉でもある。速いだけでは完走できないし、長い距離を走れるだけでも完走できない。フルマラソンを2時間台で走る人も、フットレースで500キロを完走する人も、スパルタスロンは分厚い壁となって立ちはだかる。
 スパルタスロンというひとつの競技には、いくつもの解決すべきテーマが内在されている。スタートから80キロの関門までは、アップダウンの連続する道を1キロ6分で押していく力が必要だ。しかも、力を出し切ることなく、相当な余力をもって80キロを迎えなければならない。制限時間は9時間30分だが、ギリギリ突破するのは現実的ではない。そのあとの関門時間を考慮すると、少なくとも30分、なるべくなら1時間の余裕が欲しい。
 経験の浅いランナーの多くは、80キロまでに謎の体調不良に見舞われる。国内レースでは経験したことのない極端に乾燥した気候が、身体から水分をどんどん奪っていく。皮膚の表面に汗が浮かぶことはない。だから自分が脱水状態に陥っていると気づかない。乾ききった皮膚に強い直射日光が当たり、皮膚の表面温度が上昇する。熱くなった体温を放出できなくなり、身体がコントロールできなくなる。40キロまで物凄いスピードで走っていたランナーが、70キロあたりでゾンビのようにフラフラになっている様は珍しくない。
 80キロを越すとレースは様変わりする。ぶどう畑と荒野を抜け、1200メートル超の険しい山岳地帯を深夜に越える。疲労の極から1キロ9分のペースを守ることが困難になる。ランナーは大量の痛み止めと、それを上回る量の胃薬と整腸剤を、用法を完全に無視して喉に流し込みながら前進する。体力を使いすぎて内臓に血液がまわらない。走るためには栄養分を補給しなくてはならない。だけど衰弱した胃が受けつけず吐く。吐くと走れなくなる。だから薬剤の力を借りてでも無理やりに胃腸を働かせる。
 一昼夜かけて山岳地帯を抜けると、翌朝からは再び酷暑の地獄が待っている。消耗し、乾ききった身体にジリジリと焼けるような日射しが浴びせかけられる。このあたりの苦労は想像のらち外にある。ぼくはまだその地獄の入口までも行っていない。
 スパルタスロンのことを思い出そうとすると、自分が走っている最中の光景よりも、リタイア後に収容された大型バスの窓から見た場面ばかりが浮かぶ。エイドの脇に停車したバスは、規程時刻に届かなかった選手を順番に拾っていく。満席に近づくごとに車中にはムンとした汗の臭いが充満する。上に戻している人は珍しくない。吐き気はあっても胃のなかは空だ。胃液のすっぱい匂いが混じり合う。
 惨敗兵たちを乗せたバスは、次にリタイアするランナーを待ちながら、のろのろと移動する。車中からは、自分より前に進んでいる選手、まだあきらめていない選手の姿を見せつけられる。エイドに着くやいなや地面に尻餅をつき、そのままの姿勢で嘔吐する人。椅子に深く腰掛け、うつろな目で天を仰ぎ見る人。
 顔見知りの選手が現れても、声をかけることをためらう。「がんばれ」も「まだいける」も言葉にできない。どんなセリフも陳腐で的はずれな気がするのだ。彼らはまだ戦っている真っ最中であり、自分はすでに戦いをやめてしまった人。目の前にいる知人は、手の届かない場所にいる人。
 彼らはスタート地点とは別人の顔をしている。頬の肉がげっそりそぎ落ちている。1日半のレースで5〜10キロも体重が落ちるのである。人相が変わって当然である。
 自分よりはるかに強いランナーが、こんなにも衰弱している。その姿を見て、今の自分には無理なんだと自覚する。だけど、こうも思う。無理なんだけど、ここまで走りたい。きっと走れなくはない。
 真夜中。山岳地帯へとつづく長い長い峠の登り坂は、バスで移動していても終わりがないと思えるほど長い。収容バスが通る脇を、ヘッドランプの光を瞬かせて暗く険しい闇を黙々と走るランナー。言葉では表現しきれない、深い人間の営み。無益なもの、生産しないもの、ただ走るという行為に没頭する深い孤独。
 やがて山の天気は一瞬のうちに崩れ、豪雨が地表を叩く。行き場のない雨水が道路を川に変え、ランナーの足の甲まで水で浸す。ランナーは冷たい水流に抗うように、水しぶきをあげながら前へ前へと進む。この人たちは何と強いのか。その姿は神々しく、気高い。さっきまで自分がこのレースに参加していたとは信じられない。自分とは別次元の強さだ。

  □

 沢木耕太郎のルポルタージュを読んだのは30年も前なのに、ことあるごとに、かの選手の生きざまが頭をよぎる。「そうなりたくない」という気持ちと、「そうありたい」という気持ちが螺旋を描く。
 世の中の多くのまっとうな人は、ピリオドの打ち方を心得ている。自分でできる範囲はこれだけ、とラインを引くことができる。年齢を重ねれるほどに人生を達観し、穏やかに時を過ごす。でもぼくはラインが見えなくなった狂ったお年寄りの話が忘れられない。
 5月、67キロあった体重を61キロに絞る。あと1ヵ月でさらに6キロ落として55キロにする。全部で12キロ減量。朝は20キロのペース走。キロ5分25秒設定。重要なのは疲れないことだ。呼吸数と心拍数を平静時なみに保ちながら、楽に20キロを走り終える。追い込みはしないものの、4日目あたりから脚がずっしり重くなる。それでもペースを維持する。重くなってからの練習が実戦につながる。1日でも練習を休めば脚が軽くなってしまう。疲労が抜けた状態の練習は、役に立たない気がする。月に2度は100キロ程度のロング走をする。
 食事は1日1食のみ。ボウル1杯の野菜を食べる。喉が渇けばアサヒ・メッツコーラをガブ飲みするが、特保の価値はよくわからない。口さみしさはミンティア・ドライハードで舌を焼いて散らす。それでも腹が減ったらトマトで飢えをしのぎ、水道の蛇口を針金で縛った力石徹の地獄をしのぶ。
 スパルタスロンをライフワークにする気はない。もう二度とリタイアはしたくない。何が何でも今年、絶対にスパルタまで走りきる。脚を作り、高温に耐える身体に変え、鶏ガラ痩せになるまで絞り込む。何もかもやり尽くして、必ずスパルタのゴールにたどりつく。人生、うまくいくことなんてほとんどない。でも、たまにうまくいくことがある。それは偶然起こるんじゃなくて、針の穴を通すようなギリギリの可能性を信じて、無理やりこじ開けるものだ。
 レースまであと120日。100%無理だとは、とうてい思えない。どんな困難でも克服できる方法があるのではないかと思う。あきらめたら終わりなのだ。あきらめない限り、負けではないのである。ケンカの理屈と同じである。100回つづけて負けていても101回目に勝てば、それ以降は勝者なのだ。
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